Vectorクラス
クラス概要
Vectorクラスは配列のようにデータを管理します。
VectorクラスはJava 1.0以前から存在する最も古いクラスであり、下位互換性を保たれています。
ArrayListクラスと機能はほとんど同じですが、同期処理が実装されているため、マルチスレッド環境とした場合に、複数のスレッドから同時に操作されても、データの整合性を保つことができます。
ただし、同期処理の分、負荷がかかるため、同期処理が実装されていないArrayListクラスの方がシングルスレッド環境においては動作が高速になります。
階層
java.lang.Object
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+--java.util.AbstractCollection
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+--java.util.AbstractList
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+--java.util.Vector
主なメソッド- add(int index, Object element)
- Vector 内の指定された位置に指定の要素を挿入する。 戻り値 なし
- addElement(Object obj)
- 指定の要素を Vector の最後に追加し、サイズを 1 増やす。 戻り値 なし
- capacity()
- Vector の新しい容量を返す。 戻り値 int
- clear()
- すべての要素を Vector から削除する。 戻り値 なし
- clone()
- Vector をコピー(参照コピー)する。 戻り値 Object
- contains(Object elem)
- 指定されたオブジェクトが Vector の要素であるかどうかを判定する。 戻り値 boolean
- copyInto(Object[] anArray)
- Vector の要素を、指定された配列にコピーする。 戻り値 なし
- isEmpty()
- Vectorが要素を持たなければtrueを返します。 戻り値 boolean
- removeElementAt(int index)
- 指定されたインデックスの要素を削除する。 戻り値 なし
- size()
- Vectorの要素数を返します。 戻り値 int
- trimToSize()
- Vectorの容量を、現在の容量にまで減らす。 戻り値 なし
サンプル
Vector vector = new Vector();
String[] stringArray = {"東京", "大阪", "名古屋", "仙台", "福岡"};
vector.addElement(stringArray);
for (int j = 0; j < vector.size(); j++) {
String[] str = (String[]) vector.get(j);
for (int i = 0; i < str.length; i++) {
System.out.println(str[i]);
}
}
【実行結果】
東京
大阪
名古屋
仙台
福岡